冷血悪魔な社長は愛しの契約妻を誰にも譲らない
「驚かないで聞いて。プレザントリゾートのオープニングセレモニーに招待されちゃった」

『えっ? プレザントリゾートって……あの?』

「そう、あの。だめもとで応募してたんだけど、当たったみたい」

『すごいすごい、おめでとう』

 こういう時、素直におめでとうと言ってくれる彼女が好きだ。

「それでね。実は同行者をひとりだけ連れて行けるみたいで。……予定、開けられそう?」

『開ける!』

 即答してから、はっと小さく息を呑む気配がした。

『でもいいの? 私で。お母さんとか、お父さんとか……』

「どっちかだけ誘うのも申し訳ないでしょ。だから一番の親友を誘ってるんです」

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