ゆうれいと夜の空
幽助と私の小指が
繋がれて
それが月にかさなっていた。
まるで、
月の契約を
交わしたかのように。
指を離すと
幽助はふと気付いた。
『あ、僕…もう帰らなきゃ』
「え、な、なんで!?
もう!? まだ早いよ!」
幽助は、
すでに私を抱えて
私の家の方向へ向かっていた。
イヤだ…。
もう、離れちゃうなんてイヤだ。
『さっき約束したばかりじゃないか』
幽助の眼差しが痛い。
「そうだけど…」
『そんなに僕が信用できない?』
そんな綺麗な目で言われたら、
反抗できないよ。