古本屋・忘れな草
「酷いですね……」
冬月さんの母は顔を歪め、冬月さんの頭を撫でた。
「あの横暴な社長夫妻にも、この子と同じくらいの子どもがいると聞いて、ますます理解が出来ないんです。どうして可愛がっているはずの自分の子どもと同じくらいの子にこんな仕打ちが出来るのか」
「……」
自分の子にも同じような仕打ちだから。
——とは流石に言えない
それでも事実だ。
冬月さんの母が言うように、世間一般では親は子供を可愛がるものなのだろう。
分かってはいたけれど、こうして現実を突きつけられると少しだけ心に痛みが走る。
——久しぶりに『古本屋・忘れな草』に行きたい
冬月さんの母は顔を歪め、冬月さんの頭を撫でた。
「あの横暴な社長夫妻にも、この子と同じくらいの子どもがいると聞いて、ますます理解が出来ないんです。どうして可愛がっているはずの自分の子どもと同じくらいの子にこんな仕打ちが出来るのか」
「……」
自分の子にも同じような仕打ちだから。
——とは流石に言えない
それでも事実だ。
冬月さんの母が言うように、世間一般では親は子供を可愛がるものなのだろう。
分かってはいたけれど、こうして現実を突きつけられると少しだけ心に痛みが走る。
——久しぶりに『古本屋・忘れな草』に行きたい