鱗好きの公爵令嬢は、幼なじみの無愛想な婚約者よりドラゴンがお好き
「あ、ごめんなさい」
慌てて体を離すと、澄んだ灰青色の目を見上げる。
やはり凶暴さは欠片もない。
人に慣れているドラゴンだ。
見つめ合っていると、その綺麗な目が近付いてくる。
今度はドラゴンの方から鼻先を近付け、ミリアの頬にすり寄ってくれた。
(ああ……ここは天国かしら?)
もうすでに昇天してしまっているのかもしれないと思うほどの至福に、ミリアはうっとりとドラゴンの頭に手を添える。
その愛しさに、つい口づけてしまった。
ッ! グルゥ!?
途端に悲鳴の様な鳴き声をするドラゴン。
驚かせてしまっただろうか。
「ごめんなさい。キスはダメだった?」
宥めるためにその首に抱きつき撫でると、徐々に鱗の感覚がなくなっていく。
どうなっているのかと不思議に思っていると、ドラゴンの体自体も縮んでいるように感じる。
(え? な、なに? 本当にどうなっているの?)
戸惑っている内に、ドラゴンは人の姿になっていた。
しかも……。
「……すまないミリア。一度離れてくれないか?」
その姿は、青みがかった銀髪に灰青色の目を持つ、恐ろしいほどに美しい婚約者殿だった。
……しかも全裸の。
「ぃ、いやぁあああーーー!?」
慌てて体を離すと、澄んだ灰青色の目を見上げる。
やはり凶暴さは欠片もない。
人に慣れているドラゴンだ。
見つめ合っていると、その綺麗な目が近付いてくる。
今度はドラゴンの方から鼻先を近付け、ミリアの頬にすり寄ってくれた。
(ああ……ここは天国かしら?)
もうすでに昇天してしまっているのかもしれないと思うほどの至福に、ミリアはうっとりとドラゴンの頭に手を添える。
その愛しさに、つい口づけてしまった。
ッ! グルゥ!?
途端に悲鳴の様な鳴き声をするドラゴン。
驚かせてしまっただろうか。
「ごめんなさい。キスはダメだった?」
宥めるためにその首に抱きつき撫でると、徐々に鱗の感覚がなくなっていく。
どうなっているのかと不思議に思っていると、ドラゴンの体自体も縮んでいるように感じる。
(え? な、なに? 本当にどうなっているの?)
戸惑っている内に、ドラゴンは人の姿になっていた。
しかも……。
「……すまないミリア。一度離れてくれないか?」
その姿は、青みがかった銀髪に灰青色の目を持つ、恐ろしいほどに美しい婚約者殿だった。
……しかも全裸の。
「ぃ、いやぁあああーーー!?」