首切りさまと呪いのハロウィン
まだグルリと首を一周しているわけじゃなさそうだけれど、クラスメートたち全員の首にそれが出てきている。

「嘘でしょ、このままじゃ……」
そこまで言って両手で口を覆った。

クラス全員の首がゴロリと床に落ちる場面を想像してしまったのだ。
地蔵の呪いはついにクラス全体へと魔の手の伸ばし始めたのだ。

でも、どうして?
今まではひとりずつだったのに。

「とにかく、首を返そう」
玲二に言われて私達3人は教室後方のロッカーへと走った。

そこを開くと袋にくるまれた丸いものが置いてある。
玲二がゴクリと唾を飲み込んで両手を伸ばし、それを持ち上げた。
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