首切りさまと呪いのハロウィン
色々と動き回っている間に目に強さが戻ってきている。
頬に張り付いた涙の跡はもう乾ききっていた。

「たぶんだけどね」
どうなるかなんてわからない。
だけど終わってくれなきゃ困る。

だってもう、赤い線はクラス全員の首に出現しているんだから。
そう思ったときだった。

後方でカチャッと音がしたかと思って振り向くと、誰も触れていないロッカーがひとりでに開いていた。

ギィ……ときしみながらそれが全開になる。
「な、なに?」
突然のことで目が話せなかった。

不気味に開いたロッカーの中からは4つのランタンがふわりと浮き上がって出てきたのだ。

中にあるライトも灯っていて周囲を照らし出す。
「なんで、ランタンが!?」
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