首切りさまと呪いのハロウィン
仕方なく休憩時間になると隣のクラスの心春に会いに行った。

心春はインフルエンザで休んでいた私のことをひどく心配してくれて、すぐに新しい友達も紹介してくれた。

隣のクラスで何人か友達をつくることに成功したけれど、はやり自分のクラスでは孤立ぎみだった。

そんな日が一週間くらい続いたときのことだった。
いつも通り、休憩時間に心春に会いに行って教室へ戻ってきたときのこと。

一部のクラスメートたちがこちらに視線を向けていることに気が付いた。
クラス内では派手なグループで、ピアス穴を開けていたり派手なネイルをしていたりする。

なんとなく嫌な雰囲気だなぁと思いながら自分の席に向かうと、そこには使っていないコンドームが置かれていたのだ。

ハッと息を飲んで周囲を見回す。

さっきのグループ以外の生徒たちはみんな私の方を見ないようにしているのがわかった。

『誰がこんなことしたの?』
声を張って聞くと、さっきのグループの子が少しひるんだのがわかった。

私のことをなにも言えないタイプだと思いこんでいたみたいだ。
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