首切りさまと呪いのハロウィン
教室には明かりがついていて、甘くていい香りが漂ってきている。
「やば、俺腹減ってきたかも」

と、友斗がお腹をさすりだす。
確かに、居残りを初めてすでに30分作業を続けているからお腹も空いてくる頃だ。

「よし、とにかく行ってみようよ」
ここで棒立ちになっていても仕方ない。

中から楽しげな声が漏れてくる料理教室のドアをノックすると、すぐに先生が出てきてくれた。

「あら、どうしたの?」

カボチャを持っている私達を見て驚く先生に事情を説明すると、快く調理室を使わせてくれることになった。

中に入ってみると以外と男子生徒の姿も多くてビックリだ。
「1年A組はお化け屋敷をするんですって。みんな、楽しみねぇ?」

部員に対してそんな宣伝までしてくれて恐縮してしまう。
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