首切りさまと呪いのハロウィン
その線は首の右こよにだけついていて、ミミズ腫れのようにも見える。
「大丈夫? 痛くないの?」

「全然痛くないよ。いつこんなきずができたんだろう」
本人も首をかしげて不審がっている

気が付かない内にケガをしていることはよくあるけれど、首のキズに気が付かないことってあるだろうか?
「調子が悪くなったら言ってね? 人数は足りてるから、1人早退しても大丈夫だから」

「わかった。ありがとう」
そう言いつつも、麻美はずっと鏡を見つめて首をかしげていたのだった。

それから、ランタンに手持ち用の棒を取り付けて、ひとまずは完成させることができた。
「お化け屋敷から出てきたときに1つお菓子をあげるのもいいかもしれないね」

ハロウィンにちなんだ発想に玲二が「それいいな!」と、すぐに賛同してくれた。
うれしくてつい笑顔になってしまう。

この文化祭を通してもっともっと距離が近くなればいいのに。
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