首切りさまと呪いのハロウィン
それから私達は先生に急かされるようにして帰る準備をして学校を出たのだった。

校門を抜けてからもさっきまでの動揺は続いていて、いつもの4人で歩いていても、会話はほとんどなかった。

「みんな、家に戻って大丈夫か?」
分かれ道に差し掛かったところで玲二がようやくそう言った。

全員が立ち止まって互いの顔を見交わせる。
家に戻って家族がいる人はまだいい。

でも、1人になるのは少し怖いかもしれない。
どうしても首のとれた麻美の顔を思い出してしまうから。

「もしよかったら、俺の家に来ないか?」
学校から一番近い玲二の家なら、ここから徒歩5分くらいの場所にある。

「私、お邪魔しようかな」
私はすぐにその提案に乗っかった。

このまま帰って悶々とした時間を過ごすのは嫌だった。
「じゃあ、私も。友斗も来るよね?」

心春からの誘いに友斗も頷く。
< 30 / 118 >

この作品をシェア

pagetop