首切りさまと呪いのハロウィン
ポリポリと頭をかいて心春の逆側へと座る。
「なんか雰囲気暗いな。音楽でもかけるか」

玲二が気を利かせてかけてくれた曲は、最近流行りのJポップだ。
誰もが知っているそのメロディに自然と笑顔になる。

「コンビニ行ったんだからついでにお菓子も買えばよかったな。夕方までパーティができたのに」

友斗が残念そうな顔で言う。

「お菓子パーティと言えばハロウィンだな。せっかく時間もあることだし、もう少しお化け屋敷について考えるか」

玲二の提案によって、私達は夢中になってお化け屋敷の案を出し合った。

途中休憩を挟んでお弁当を食べて、気がつけば外はオレンジ色に染まり始めていた。
「もうこんな時間か。かなりの案がでたから、今度はこれを絞っていかなきゃな」

テーブルの上にはみんなの提案をまとめたメモ用紙が置かれていて、それはもう書く場所がないくらい埋め尽くされている。

「本当だね。今日は楽しかった」
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