首切りさまと呪いのハロウィン
誰かが集めているのだろうか、和服姿の男の子、女の子の人形がずらりと並んでいて、まるで見られているような感覚に陥る。

「それで、どうしたの?」
ひとまず落ち着いて全員座ったところで、おばあちゃんがそう切り出した。

「この前もらったカボチャのことなんだけど、あれって普通のカボチャなの?」
「あのカボチャは今年できたばかりの新しいヤツだよ。それが、どうかしたのかい?」

おじいちゃんも不思議そうな顔をしている。

孫が持って帰ったカボチャのせいで次々とクラスメートが死んでいるなんて、とても想像に及ばないことだろう。

だけどそれを説明しようかどうしようかと、私達は悩んでしまった。
今学校で起きていることを説明すればきっとショックを受けるだろう。

「そう……あの、変なのこと聞くけどカボチャに呪いとかあると思う?」
「呪い?」

心春の質門に祖父母は目を丸くして黙り込んでしまった。
まさかそんな質門をされるとは思っていなかったのだろう。

「そんなものは聞いたことないよ。でも、カボチャといえば最近はハロウィンのイメージも強くなったから、そういうふうに怖いものとして扱う人もいるかもしれないねぇ?」

祖母の優しい声に心春がホッと肩の力を抜くのがわかった。
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