首切りさまと呪いのハロウィン
机の上には昔流行ったマンガ本、棚にはフィギュアやゲームやブルーレイがぎゅうぎゅうに詰め込まれている。

そこに入り切らなかったゲームや本が床にも沢山積み重ねられていた。
「適当なところに座って」

と言われて、私達は四角いテーブルの前に腰をおろした。
その間に友斗が様々なものに下敷きになったクッションを出してくれた。

ペッタンコになっているそれを見て心春と目を見交わせて笑いあった。
「今日は隣の部屋に泊まってくれていいから」

その言葉に私は目を丸くした。

泊まるのならちゃんとした準備が必要だと思うのだけれど、友斗はたった数分でも1人になりたくなかったのか、そんなことは今まで1度も言わなかった。

しかし心春はすぐに「わかった」と、頷いた。
「玲二、どうする?」

「仕方ないし、泊まろうか」
こそこそと会話をして、互いにスマホを取り出す。
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