首切りさまと呪いのハロウィン
そう思うとまた妙に意識してしまって、隣に座ったことを後悔した。
「シャンプー、いい匂いがする」
そう言われて頬がカッと熱くなる。

思えば私は今湯上がりで、友斗の小さくなった服を貸してもらっているという、あられもない姿だ。

「へ、変なこと言わないでよ」
と、ついそっぽを向いてしまった。

友斗と心春はいつ頃戻ってくるだろうか。
そう思ってソワソワしていると、スマホが震えた。

画面を確認してみると心春からもメッセージだ。
なにかあったのだろうかと身構えたけれどその内容に思わず口に手を当てていた。

《心春:私、友斗に告白した。付き合うことになったよ》
嬉しそうな絵文字と一緒に送られてきた文章に心臓がドクドクと跳ねる。
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