首切りさまと呪いのハロウィン
「どうしたの?」
ふたりの雰囲気がなんだかとても冷たい気がして一歩部屋に足を踏み入れた。

その瞬間玲二が振り向き、今にも泣き出しそうな顔をしていることに気が付いた。

「玲二? なにかあったの?」
好きな人の泣きそうな顔を見てほっておけるはずもない。

私は大股で玲二に近づいた。
そしてベッドで寝ている友斗へと視線を向ける。

異様に青い顔。
生気が失われた、まるで死体のような顔。
ゾクリと背筋が寒くなって呼吸が止まる。

嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ。

今すぐ目をそらしてしまいたいけれど、それもできず友斗の顔に釘付けになってしまう。

これはなにかの間違いだ。

悪い夢だと自分に言い聞かせて見ても、痛いほどに脈打ち始める心臓が現実だと突きつけてくる。

「ねぇ、友斗、起きてよ」
心春が震える声で話かけるけれど、友斗は目を開けない。
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