首切りさまと呪いのハロウィン
なかなかセロテープでまぶたを固定できない玲二を手伝い、代わりにセロテープを貼り付ける。
指先にふれた友斗の顔があまりにも冷たくて体が震えた。

左まぶたも同じように押し上げて固定する。
後ろにいる心春も私達がなにをしているのかわかっているはずだけれど、なにも言わなかった。

「よし、うまく行った」
玲二の言葉にホッと息を吐き出して、すぐに友斗の顔に貼り付けたテープを剥がした。

そしてスマホ画面へ視線を向ける。
玲二は最初に友斗の検索履歴を確認しはじめたようだ。

だけどこのスマホからそれらしい検索はしていないようで、ゲームの攻略方法だったり人気漫画の最新巻情報ばかりを探していたみたいだ。

次に写真を確認しているが、それもめぼしいものは見当たらない。
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