【書籍化決定】貧乏令嬢のポジティブすぎる契約結婚〜継母としてもがんばります!〜
ピーターはディアンヌの服をギュッと握っている。
これから起こることをピーターに聞かせたくはなかった。
(それにピーターに何かあったら嫌だもの)
ディアンヌはピーターにあることを耳打ちする。
「ピーター、真犯人が見つかったから、マリアと一緒にエヴァにもあなたの活躍を教えてあげて」
「わかった!」
ピーターは元気よく返事をすると、「早くエヴァのところに行こう」と、マリアの手を引いて部屋の外に向かう。
ディアンヌはチラリとカトリーヌを見る。
「なんで……? どうしてよっ」
爪を噛みながら呟くカトリーヌはかなり焦っているように見える。
自分の計画通りにいったと思いきや、一転して最悪な結末を迎えつつある。
リュドヴィックはディアンヌを守るように立っている。
今はそのことが心底気に入らないといった様子だ。
リュドヴィックの大きな背を見ていると、低い声が耳に届く。
「このことはレアル侯爵に報告させてもらう。今すぐにベルトルテ公爵邸から出て行ってくれ」
「なっ……! わっ、わたくしは何もしておりません! 悪いのはララですわ」
「すべて聞いていた」
「…………え?」
「扉の外で、君たちの会話をすべて聞いていたと言っている」
これから起こることをピーターに聞かせたくはなかった。
(それにピーターに何かあったら嫌だもの)
ディアンヌはピーターにあることを耳打ちする。
「ピーター、真犯人が見つかったから、マリアと一緒にエヴァにもあなたの活躍を教えてあげて」
「わかった!」
ピーターは元気よく返事をすると、「早くエヴァのところに行こう」と、マリアの手を引いて部屋の外に向かう。
ディアンヌはチラリとカトリーヌを見る。
「なんで……? どうしてよっ」
爪を噛みながら呟くカトリーヌはかなり焦っているように見える。
自分の計画通りにいったと思いきや、一転して最悪な結末を迎えつつある。
リュドヴィックはディアンヌを守るように立っている。
今はそのことが心底気に入らないといった様子だ。
リュドヴィックの大きな背を見ていると、低い声が耳に届く。
「このことはレアル侯爵に報告させてもらう。今すぐにベルトルテ公爵邸から出て行ってくれ」
「なっ……! わっ、わたくしは何もしておりません! 悪いのはララですわ」
「すべて聞いていた」
「…………え?」
「扉の外で、君たちの会話をすべて聞いていたと言っている」