【書籍化決定】貧乏令嬢のポジティブすぎる契約結婚〜継母としてもがんばります!〜
「誰が相応しいのかは私が決める。ディアンヌは素晴らしい女性だ」

「……リュドヴィック様」

「私が君を好きになることは絶対にない。二度と私の名前を呼ぶな。今すぐに消えてくれ」


ディアンヌがリュドヴィックの華麗な足捌きに感動していると、ピーターがマリアとエヴァと共に屋敷を警備している男性を連れてくる。
どうやらピーターが連れてきたようだ。

リュドヴィックの指示でカトリーヌを拘束していく。
カトリーヌはリュドヴィックに直接、拒絶されたことがショックだったのだろう。
人形のように動かなくなってしまい、そのままズルズルと引き摺られるように連れて行かれてしまった。

ディアンヌがホッと息を吐き出していると、ピーターが突撃するようにこちらに走ってくる。
ピーターを受け止めたディアンヌが、服が汚れてしまうことを気にしていた時だった。
ピーターが嬉しそうに顔を上げる。


「ディアンヌ、真犯人を捕まえたね! ボクたちで悪いヤツをやっつけたんだっ」

「ありがとう、全部ピーターのおかげよ!」


はにかむように笑ったピーターを眺めつつ、頭を撫でていると……。


「ディアンヌ、大丈夫か!? ケガはないか?」

「はい、わたしは大丈夫です」

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