【書籍化決定】貧乏令嬢のポジティブすぎる契約結婚〜継母としてもがんばります!〜
ディアンヌはピーターを抱えながらベルトルテ公爵家の馬車に移動した。
招待客はもうほとんど帰った後のようだ。
王都とベルトルテ公爵領は隣り合っており、そう遠くはない。
疲れと安心感にディアンヌが眠気と戦っていると、あっという間にベルトルテ公爵邸へと到着する。
御者が馬車を降りて、リュドヴィックが降りたのを確認してからディアンヌは立ち上がる。
ディアンヌはハイヒールを履いていることを忘れて、ピーターを抱えながら馬車の階段を降りようとしたことで、グラリと体が傾く。
「……わっ!」
ピーターだけは守らなければと抱きしめる力を強める。
しかしいつまで経っても痛みはない。
瞼を開いて顔を上げるとリュドヴィックの端正な顔立ちが見えた。
(本当に綺麗な人……こんなに美しい男性がいるなんて。あ、まつ毛長い)
ディアンヌがボーっとリュドヴィックを見ていると、彼から声がかかる。
「……大丈夫か?」
「あ、ありがとうございます! ああ、よかった」
心臓はバクバクと跳ねていた。
そのままリュドヴィックに背を支えられるようにして、ディアンヌはメリトルテ公爵邸に足を踏み入れたのだった。
招待客はもうほとんど帰った後のようだ。
王都とベルトルテ公爵領は隣り合っており、そう遠くはない。
疲れと安心感にディアンヌが眠気と戦っていると、あっという間にベルトルテ公爵邸へと到着する。
御者が馬車を降りて、リュドヴィックが降りたのを確認してからディアンヌは立ち上がる。
ディアンヌはハイヒールを履いていることを忘れて、ピーターを抱えながら馬車の階段を降りようとしたことで、グラリと体が傾く。
「……わっ!」
ピーターだけは守らなければと抱きしめる力を強める。
しかしいつまで経っても痛みはない。
瞼を開いて顔を上げるとリュドヴィックの端正な顔立ちが見えた。
(本当に綺麗な人……こんなに美しい男性がいるなんて。あ、まつ毛長い)
ディアンヌがボーっとリュドヴィックを見ていると、彼から声がかかる。
「……大丈夫か?」
「あ、ありがとうございます! ああ、よかった」
心臓はバクバクと跳ねていた。
そのままリュドヴィックに背を支えられるようにして、ディアンヌはメリトルテ公爵邸に足を踏み入れたのだった。