【書籍化決定】貧乏令嬢のポジティブすぎる契約結婚〜継母としてもがんばります!〜
マリアがボサボサの髪と乱れた侍女服で部屋に入ってくる。
どうやらピーターはかなり暴れたようだ。
リュドヴィックの分の温かい紅茶を運んでくる。
手早くリュドヴィックの前に紅茶を置いて、ピーターの元に戻ると去っていく。
リュドヴィックは優雅に紅茶を飲んでいた。
ディアンヌも同じようにカップを持ち上げて、少し冷めた紅茶を飲み込んだ。
「昨日、陛下の言葉なんだが……」
「はい」
ディアンヌは、昨日のロウナリー国王の言葉を思い出していた。
それはディアンヌと結婚しろ、という命令のことだろう。
(リュドヴィック様はどうするつもりなのかしら。結婚には後ろ向きだったような気がするけれど……)
もしかしたら結婚の話はなくなるのだろうか。
(リュドヴィック様だって、きっと嫌よね……今のわたしと結婚するメリットなんてないだろうし)
そうしたらメリーティー男爵家への援助はどうなってしまうのか。
結婚しなくても、ロウナリー国王はメリーティー男爵家を援助してくれるのだろうか。
ディアンヌの頭には不安でいっぱいになる。
(結婚はなくなったとしても、男爵家への援助だけは……! がんばって交渉しなくちゃ)
だが、ディアンヌの予想とはまったく違うことが起こる。
「ディアンヌ嬢、よければ私と結婚してくれないだろうか?」
「──ブフェ!?」
どうやらピーターはかなり暴れたようだ。
リュドヴィックの分の温かい紅茶を運んでくる。
手早くリュドヴィックの前に紅茶を置いて、ピーターの元に戻ると去っていく。
リュドヴィックは優雅に紅茶を飲んでいた。
ディアンヌも同じようにカップを持ち上げて、少し冷めた紅茶を飲み込んだ。
「昨日、陛下の言葉なんだが……」
「はい」
ディアンヌは、昨日のロウナリー国王の言葉を思い出していた。
それはディアンヌと結婚しろ、という命令のことだろう。
(リュドヴィック様はどうするつもりなのかしら。結婚には後ろ向きだったような気がするけれど……)
もしかしたら結婚の話はなくなるのだろうか。
(リュドヴィック様だって、きっと嫌よね……今のわたしと結婚するメリットなんてないだろうし)
そうしたらメリーティー男爵家への援助はどうなってしまうのか。
結婚しなくても、ロウナリー国王はメリーティー男爵家を援助してくれるのだろうか。
ディアンヌの頭には不安でいっぱいになる。
(結婚はなくなったとしても、男爵家への援助だけは……! がんばって交渉しなくちゃ)
だが、ディアンヌの予想とはまったく違うことが起こる。
「ディアンヌ嬢、よければ私と結婚してくれないだろうか?」
「──ブフェ!?」