貧乏令嬢のポジティブすぎる契約結婚〜継母としてもがんばります!〜
「ディアンヌ、今日からずっと一緒だって聞いたけど本当なの?」

「えぇ、そうよ。ピーターと一緒にいるわ」

「ディアンヌがここにいてくれしい嬉しい……! 神様に頼んだ。ディアンヌと一緒にいたいって。願いが叶ったんだ」

「天使……ッ!」


ピーターの言葉にキュンとときめいたディアンヌは彼を思いきり抱きしめる。
「ディアンヌ、苦しいよ……」
そう言いつつ、彼は嬉しそうだ。
ピーターのぷにぷにした頬に擦り寄って癒されていた。
すると小さな手がディアンヌの頬を掴む。


「ディアンヌはリュドと結婚するんでしょう?」

「え、えぇ……! これからよろしくね」

「そっか! へへ、嬉しいな」


ピーターはディアンヌの返事に満面の笑みを浮かべている。
ディアンヌはリュドヴィックと目を合わせて頷く。
彼と出会ったのはつい先日なので、結婚した実感があまりわかないというのが本音だった。
しかしピーターにとってはリュドヴィックが父親でディアンヌは母親代わりになるのだろう。
ディアンヌはピーターの頭を撫でながら温かさに擦り寄っていた。

ピーターに遊んでと頼まれたが、足を怪我していることを伝えると「痛い?」と心配そうにしている。
< 81 / 87 >

この作品をシェア

pagetop