貧乏令嬢のポジティブすぎる契約結婚〜継母としてもがんばります!〜
ディアンヌがそう言うと、二人は顔を見合わせて困惑しているように見えた。


「どうかしましたか?」

「実は……ディアンヌ様が来る前は誰にも懐かずに手がつけられなくて」

「え……?」


どうやらディアンヌが思っているピーターの印象と、二人が今まで見てきたピーターの印象は真逆なのだそう。
よく屋敷の人たちを困らせては悪戯したり、外に逃げ出してしまう。
そういえばディアンヌと出会った時も彼は一人でリュドヴィックを探していた。


「リュドヴィック様には、どんな感じなのですか?」

「リュドヴィック様とは父親というよりは友達のような感じですかね」

「ディアンヌ様は特別な感じがしますわ。甘えたり母親や姉のように思っているのでしょうね」


ディアンヌはピーターの話や問題行動について、じっくりと考えていた。
マリアに髪を整えてもらい、足の包帯をかえてもらう。

二人が部屋から出て行き一人の時間になる。
ディアンヌはピーターのことについて考えていた。

(わたしに何ができるのかしら。ピーターもきっと何か理由があって、こんな行動をしているのよね……)
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