花曇り姫は最強王子に愛される。
「ふふっ、あはははっ!さすがだよ、陽菜ちゃん」
「……え?」
「それでこそ俺の惚れた女だね。今日のところはこれでいいや。またね」


ちゅっと私の手に口付けて、教室から出ていった。

その後ろから、ゾロゾロと背の高い人たちが追いかけていた。


「……いや、怖……」
「大丈夫か、陽菜」
「う、うん……」


京ちゃんに頭を撫でられてひどく安心した。

うちの教室から、少し左側の窓を覗くと見える別校舎。
ほ、本人だったらどうしよう……。


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