マイナスの矛盾定義
組織の為にその場で造り上げた脆い敵対意識があるだけのように思える。



と同時に、ふとあることに気付いた。




「どうして貴女のことが必要以上に気になるのか分かった気がするわ」


「…はい?」


「やっぱり、貴女は私に似ているの」


「……」


「貴女がリバディーやエリックさんを大切に想うように、私はクリミナルズやクリミナルズのリーダーを大切に想ってる」



だから帰りたい――私の仲間がいるあの場所へ。


口にしてからハッとして、妙に気恥ずかしく感じ、何だか笑いが込み上げてきた。


なんだかんだで私は彼らが好きなのだ。


分かっていても言葉にしたことはあまりなかった。
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