桃乃つぐみの日常〜Princessになるまで〜
episode 4〜初めての中間テスト〜
先生「それでは始め!」
そう言われて始まった初の試験テスト。
必死に喰らいつくつぐみ。
なんせこんなところで失敗はできない。
なせならば思い返せば小学生時代。
塾に通うもいつも成績はクラスで最下位。
ゆり「なんでいつもクラスで最下位なの?私のイメージまで下がるじゃない!いい加減にして!」
そういうセリフを幾度となく浴びた小学生時代。
周りの成績のいい子に秘訣を聞いて回ったほどつぐみは追い込まれていた。
つぐみ「なんでえりかちゃんはいつも90点以上出せるの?親に怒られなくって羨ましいよ〜」
えりか「私だって完璧じゃないよ〜(笑)ダメな時もある!でもママに言っても自分で自分のミスに気づけるなら
今回点数が低くてもそれはいい経験だと思うよっていってくれるよ〜」
思い返せば、奇跡的に97点を取ったこともあった。
つぐみ「ママ!97点!すごくない?私頑張ったよ!」
ゆり「あと3点足りないじゃん。なんで?」
つぐみ「そっか、、、100点が正解だもんね」
リビングを後にし、部屋に戻ると
そっとテスト用紙を折りたたみゴミ箱に捨てた。
つぐみ「いいなぁ、、、、誰にももう言えないや。」
でもたくみは違った。
たくみ「ママ〜95点!テスト!」
ゆり「すごいじゃん!頭がいいのかもね!たくみは!頑張ったじゃん!」
そんな会話を幾度となく聞いた小学生時代。
つぐみ「そっか、、、わたし頭悪いし、なにも上手くいかない。ママのご機嫌取りずっとできない」
そこからテストの答案用紙を机に隠す日々が続き、ゆりに見つかるたびになんで隠すの?と
小一時間叱られる日々を過ごした。
そんなこともあって、中間テストには並々ならぬ気合いが入っていた。
だって小学生の頃に比べて、格段とテストの期間が少なかったからだ。
年に2回、中間、期末。
ここを乗り切ればいい。
毎日のように小テストがあるわけでもない。
怒られる日々からの解放とじぶんの成長。
つぐみのペンが進む。
カサっ。
それは国語の試験の途中だった。
必死に喰らいつくつぐみの目の前に、問題用紙の端をちぎったであろうわらばんしが飛んできたのだ。
左から飛んできたよな?
なんて思いながら振り返るつぐみ。
だいすけが小声で言う。
だいすけ「いいからその紙読んで!」
一歩間違えれば私はいまカンニングと疑われても仕方ない行動だ。
目の前で読書をする試験督の先生をよそ目にその紙を開いた。
「つぐみっていますきなひといるの?」
つぐみ「なんだそれ!いまきくか?この試験結果で私のママへの期待をここで挽回できるかもしれないのに!」
なんて気持ちをうらはらに、となりでほほえむだいすけ。
「いないよ」
そう書いて再び彼に渡そうとするつぐみ。
でも席が1つずつ離れている状況。
そりゃ試験だもの。そうなんだけど。
投げて落ちて、それが誰かに拾われたりしたら、、、
私のこの勉強期間どうすればいいのか、、、、
なんて少し考えて、つぐみはジェスチャーで伝えた。
つぐみ「手出して!下に!」
だいすけが机の下に手を出した。
目の前で黒板に次の科目の試験時間を書く試験監督をよそ目にまさかの手渡しで
手紙の返事を返すという強行突破にでたつぐみ。
つぐみの手とだいすけの手だんだんと近づく。
目の前の試験監督のチョークが折れて、床に落ちるチョーク。
一瞬振り返った先生を脇目に思わず手を引っ込める2人。
再び黒板に向かった先生の背中を見届け、つぐみはだいすけに
手紙を渡した。
試験に戻るつぐみ。
視界にはもちろんだいすけの表情が入る。
笑顔で開くだいすけを脇目に、読んだ後、悲しそうな顔まで入ってきた。
つぐみは内心、傷つけたと少し切なくなった。
その後、もう一度、左からちぎる音がしたが
そっと書くのをやめるだいすけの姿を横目で見てしまった。
「終了!そこまで!」
先生の声が鳴り響き、そのまま何もお互い発することなく
その日は家に帰った。
そう言われて始まった初の試験テスト。
必死に喰らいつくつぐみ。
なんせこんなところで失敗はできない。
なせならば思い返せば小学生時代。
塾に通うもいつも成績はクラスで最下位。
ゆり「なんでいつもクラスで最下位なの?私のイメージまで下がるじゃない!いい加減にして!」
そういうセリフを幾度となく浴びた小学生時代。
周りの成績のいい子に秘訣を聞いて回ったほどつぐみは追い込まれていた。
つぐみ「なんでえりかちゃんはいつも90点以上出せるの?親に怒られなくって羨ましいよ〜」
えりか「私だって完璧じゃないよ〜(笑)ダメな時もある!でもママに言っても自分で自分のミスに気づけるなら
今回点数が低くてもそれはいい経験だと思うよっていってくれるよ〜」
思い返せば、奇跡的に97点を取ったこともあった。
つぐみ「ママ!97点!すごくない?私頑張ったよ!」
ゆり「あと3点足りないじゃん。なんで?」
つぐみ「そっか、、、100点が正解だもんね」
リビングを後にし、部屋に戻ると
そっとテスト用紙を折りたたみゴミ箱に捨てた。
つぐみ「いいなぁ、、、、誰にももう言えないや。」
でもたくみは違った。
たくみ「ママ〜95点!テスト!」
ゆり「すごいじゃん!頭がいいのかもね!たくみは!頑張ったじゃん!」
そんな会話を幾度となく聞いた小学生時代。
つぐみ「そっか、、、わたし頭悪いし、なにも上手くいかない。ママのご機嫌取りずっとできない」
そこからテストの答案用紙を机に隠す日々が続き、ゆりに見つかるたびになんで隠すの?と
小一時間叱られる日々を過ごした。
そんなこともあって、中間テストには並々ならぬ気合いが入っていた。
だって小学生の頃に比べて、格段とテストの期間が少なかったからだ。
年に2回、中間、期末。
ここを乗り切ればいい。
毎日のように小テストがあるわけでもない。
怒られる日々からの解放とじぶんの成長。
つぐみのペンが進む。
カサっ。
それは国語の試験の途中だった。
必死に喰らいつくつぐみの目の前に、問題用紙の端をちぎったであろうわらばんしが飛んできたのだ。
左から飛んできたよな?
なんて思いながら振り返るつぐみ。
だいすけが小声で言う。
だいすけ「いいからその紙読んで!」
一歩間違えれば私はいまカンニングと疑われても仕方ない行動だ。
目の前で読書をする試験督の先生をよそ目にその紙を開いた。
「つぐみっていますきなひといるの?」
つぐみ「なんだそれ!いまきくか?この試験結果で私のママへの期待をここで挽回できるかもしれないのに!」
なんて気持ちをうらはらに、となりでほほえむだいすけ。
「いないよ」
そう書いて再び彼に渡そうとするつぐみ。
でも席が1つずつ離れている状況。
そりゃ試験だもの。そうなんだけど。
投げて落ちて、それが誰かに拾われたりしたら、、、
私のこの勉強期間どうすればいいのか、、、、
なんて少し考えて、つぐみはジェスチャーで伝えた。
つぐみ「手出して!下に!」
だいすけが机の下に手を出した。
目の前で黒板に次の科目の試験時間を書く試験監督をよそ目にまさかの手渡しで
手紙の返事を返すという強行突破にでたつぐみ。
つぐみの手とだいすけの手だんだんと近づく。
目の前の試験監督のチョークが折れて、床に落ちるチョーク。
一瞬振り返った先生を脇目に思わず手を引っ込める2人。
再び黒板に向かった先生の背中を見届け、つぐみはだいすけに
手紙を渡した。
試験に戻るつぐみ。
視界にはもちろんだいすけの表情が入る。
笑顔で開くだいすけを脇目に、読んだ後、悲しそうな顔まで入ってきた。
つぐみは内心、傷つけたと少し切なくなった。
その後、もう一度、左からちぎる音がしたが
そっと書くのをやめるだいすけの姿を横目で見てしまった。
「終了!そこまで!」
先生の声が鳴り響き、そのまま何もお互い発することなく
その日は家に帰った。