桃乃つぐみの日常〜Princessになるまで〜

episode5〜嫉妬?って?〜

家につくとゆりがつぐみに声をかける。

ゆり「中間どうだったの?今回は自信あるの?」

つぐみ「うるさいな、、結果知らないし今言われてもわかんないよ!」

そう言い放ち、部屋に戻るつぐみ。

頭の中ではだいすけでいっぱいだった。

好きがわからないままでの告白。
付き合うってなにするの?

入学して1週間、おそらくここで付き合いなんかしたら
学年1の最速カップル誕生だ。

カーストのトップのゆいなんかに知られたら、クラスを飛び越え
全クラスの注目の的になってしまうだろう、、、。


そんなことを考え、私は1つの選択をした。

つぐみ「だいすけくん、ごめん。付き合うとかできない」

それ以降、だいすけからの返事はなかった。

でもつぐみはわかっていた。
試験の時のあの紙をみた落ち込んだだいすけの顔が脳裏に残っているからだ。


その後時は経ち、中学2年生になった。

クラスも変わり、携帯も機種変更のタイミングを迎えた。
キッズ携帯から普通の大人も使う携帯に変わり、メールアドレスも変更した。

だいすけともゆいとも違うクラスになり、私の新しい連絡先を知っているのは
ゆいだけだった。

中学2年生。

またもやギャル男くんと隣の席になった。

こじまくんだ。
見た目はギャル男、当時流行っていたM字バングの前髪に日サロで焼いた黒い肌。
最悪だ、、、って思ってた。

こじまくん「ねえ!1年の時の滝上くんって知ってる?あの子からつぐみのこと聞いてて俺仲良いんだよね!
いじめたら殺す!って言われてるんだけどなんかあった?」

滝上くんとはゆいと同じ班でいつも一緒にいた男友達だった。
お互い他愛もない話をする中で、時々私のモヤモヤに気づくのが得意な人だった。

滝上「おまえ病んでるだろ今!」って時々ダイレクトに言ってくれる人だった。

つぐみ「病んでないよ!」なんていうのが毎度の話で
その度、滝上くんは笑いながらいつも言ってた。

滝上「お前なんかあったら俺に言えよ!」

つぐみ「なんでだよ!いわねーよ!」

なんてそんな仲だった。


つぐみはこじまくんにこう言った。

つぐみ「そうそう!友達!男友達!殺すってなんだよ!なにもされてないよ!」って言っといて〜と

不思議がるこじまくんを前に、またもや新しい女の子と出会った。

小柄で見た目がすごく女の子で、かわいい。
なのにスポーツが得意でサッカーをやってた子だった。
名前はあいりちゃん。

あいり「つぐみちゃんだよね?ゆいと友達で!なかよくなろ〜!」
そうしてすぐにあいりとは友達になった。

そんな中、また夜とあるメールが届いた。

あいりからだ。

あいり「今日さ、だいすけくんと遊んだの!そしたらつぐみちゃんの話になってさ、
アドレス変えた?って気にしてて!教えていいかな?」

久しぶりにだいすけの名前をきいた。

つぐみ「いいよ!逆にごめんね!ありがとう!」

そうしてすぐにまた、だいすけからきた。

だいすけ「クラス離れちゃったね!(笑)クラス変わったし、付き合うとかどう?」

びっくりしたのと同時に、嬉しかった。
でも付き合うがやっぱりわからなかった。
わからないというのは何をするのか付き合うことなのか、付き合うとは
友達と何が違うのかわからなかったのだ。

そしてまたつぐみは打った。

つぐみ「何回もありがとう。でもごめん。付き合えない。」

だいすけ「そっかそっか!だよね!なんか俺しつこいよね!ごめんね!」

そうして私とだいすけくんはこの話はしなくなった。

夏休みに入る少し前、あいりが私に言った一言が頭を離れなかった。

あいり「つぐみ〜私さ〜だいすけくんいいな〜って思ってて!仲良かったよね!彼女とかいるのかなぁ〜」

つぐみ「いないんじゃないかなぁ〜?いいじゃん!付き合っちゃいなよ!」

あいり「ありがとう〜!頑張ってみる!また進捗あったら聴いてね〜!」

その後、またたくしてあいりからだいすけくんとつきあったと
きいたとき、はじめて胸が痛くなった。

そしてあぁこれが嫉妬なんだと気づいた中2の夏。


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