桃乃つぐみの日常〜Princessになるまで〜
episode6〜受験時期!恋も将来も大ピンチ〜
桃乃つぐみ15歳。
そして3度目のクラス替え、4組になったつぐみ。
1年の時にクラスが一緒だったゆいと再び、同じクラスになった。
教室に入り、先生からの一言。
先生「では!このクラスは名前順ではなく席替えするぞ!その方が仲良くなるだろう!」
つぐみ「こうゆう体育会系の先生嫌いなんだよな、、、、」
先生「おい!桃乃!だらだらしてないで早く、前にきてくじを引きなさい!」
つぐみ「はい、、、」
くじを引くつぐみ
つぐみ「1番後ろの席じゃん!ラッキー!」
先生「はいそれでは!各自席に着くように!」
つぐみはカバンを持ち、自分の席に移動する。
先生「桃乃!」
怯えるつぐみ。
先生「お前のその席は特別だからな!このクラスは女の子が男子より1人多い、だから1番後ろの窓側の列は1つだけ女の子同士だからな!授業中喋るなよ!」
つぐみ「はーい!」
と半ばうるさいな。。。なんて思っていた。
りん「ラッキーじゃん!よろしくね!可愛いって廊下ですれ違ったとき思ってた!私ジャニーズ好きなんだ!」
つぐみ「よろしく!」
私のこと知ってる人だったのか。。なら尚更ラッキーじゃん!って思ったつぐみだった。
よってりんは窓側の女の子の列、つぐみの隣は女の子だが、前の席は男の子なのであった。
ゆいが遠くから私の元に近づいてくる。
と思ったが違った。なぜかつぐみの前の男の子に耳打ちをする。
ゆい「よかったね、つぐみと席前後で」
男の子「うるせーな!きこえんだろ!」
ゆいに肩パンチをする男の子。
男の子の名は清水くん。
ギャル男でこの子もM字バング、身長は170㎝あり見た目はすごく怖い。。。
つぐみ「はじめまして」
しみずくん「よ!」
これが私と彼のはじめての出会いだった。
この恋が最後の恋になるなんてこの頃は思いも知らなかった。
思い返せばいつも清水くんは積極的?自由?だった。
給食を食べるとき、気づくと私の中華スープにはいつも彼が入れるしいたけがたくさん浮いていた。
(彼は椎茸がきらいらしい、、)
清水「ほら!お前しいたけすきだろ!」
しいたけをつぐみのスープにいれる清水。
つぐみ「いや、、嫌いではないけどそんなにではないよ、、、」
清水「そんなことないだろ!お前しいたけ好きそうな顔してる!」と笑う清水。
でもつぐみの中でなんだか怖そうな人だけど、しいたけきらいな人に悪い人っていないかも!
なんて単純に考えてる部分があったのだ。
つぐみ「じゃあ!私もグリンピース嫌いだからあげる!」
清水のピラフのうつわにグリンピースを入れていくつむぎ
清水「おまえさ、やり返すとかあり?なんでだよ!」
つむぎ「でも清水、グリンピース好きそうな顔してるよ」
きっとその頃には私は彼のことがすきだったのだと思う。
ゆい「ねえねえ、清水のことどう思う?」
そんな急に問われた清水との関係性。
つぐみ「いい奴!」
ゆい「そっか、、、いいやつね!清水にいっとくわ」
つくづく私は天邪鬼だと思ってる。
普通ならそこで私もいいな♡って思ってて〜なんて言えばいい話を素直に言えないから困ってる。
そんな中始まった体育祭。
うちの学校はなわとびがある。
しかもクラスメイト全員で飛ぶ回数を競うのだ。
こけたりなんてしたら、連帯責任で非常に苦しくなる。
先生「お前ら!来週から体育の時に少し練習タイムを設ける、それでも足りないようであれば
クラスで話し合って、朝練習も可能だ!いいな!」
教室からはため息の声が聞こえる。
先生「リーダーはしみずな!お前最近学校来てないしちょうどいいよな!早くこいよ!」
席の目の前のしみずが机に突っ伏している。
それをみて笑うつぐみ。
つぐみ「へぇ〜そうゆうかわいいところもあるんだ」
しみず「先生!じゃあ俺やるから桃乃も担当にしてよ!俺そうじゃないと学校来れないな〜」
つぐみ「は?なにその理由!そのままこいよ!学校なんだから。。」
先生「お前らいいコンビじゃないか!じゃあ2人で協力して、頑張ってくれ!頼むな!」
そう言って放課後の時間は終わり、
しみず「よろしくな〜」とニヤニヤしながら教室を後にしたのだ。
つぐみ「もう!なんで私が!あんなやつと!」
ゆいがすぐさまたちより
ゆい「うける〜まじで!なんでこの2人なの?いいじゃん!しみずとがんばりなよ〜」
と笑いながら、教室を後にしたのだ。
お風呂に入るつぐみ。
つぐみ「最悪の流れだ、、、。でも私がいないと頑張れないってかわいいとこあるなぁ、、、」
きっとこの頃からわたしはしみずのことがすきだったのかもしれない。
しみず「おはよ〜今日なにすればいい?つぐみ桃乃得意じゃん!そうゆうの!」
つぐみ「ほんとに学校来たわ、、なにするって仕切ってよ!」
しみず「俺そうゆうのできないし〜」
とあからさまにやる気のないしみず。
でもこれが初の共同作業なんだと少し浮き足だったつぐみであった。
体育館に集まる生徒たち。
つぐみ「今からなわとびの練習をします。身長順に並んで、一度やってみましょう!」
生徒たちが一列に並ぶ。
つぐみ「では飛んでみましょう!」
みんなバラバラで中々数がいかない。頑張って10回、
しみず「みんな〜もっと真剣に飛ぶ!ってしようよ!声とかさ!やってみたら?_」
先生「ほら!めずらしくしみずがいいこといってるぞ!」
やってみろよ!
大縄を回す子が「せーの」
と声をかける。
先生「せーの!」
50回だ。
つぐみ「声をかけるだけでこんなに違うのか。。」
先生「ほら!できただろ!このペースで本番も頑張ってくれよ!」
つぐみ「なんて雑な先生なんだ。。」
しみず「お腹すいたな〜早く飯くいたいよな!桃乃!」
呆れるつぐみ。
つぐみ「そうだね、、教室戻ろう!」
そこでつぐみはリサーチをかけはじめる。各クラスの子に走り回り集計をとる。
つぐみ「Aクラスは20回、他のクラスは30回が限度なのか。」
なら50回飛べる、うちのクラスは優勝だと考えた。
ーそして当日ー
アナウンス「それでは3年生による、縄跳びです。」
飛んだ回数が1番多かったクラスが優勝です。
「せーの!」
各クラスが一斉に縄跳びを始める。
ハプニングが起こる。
どんなにとんでもうちのクラスだけが10回で誰かが足をひっかけてしまう。
周りのクラスの声が聞こえる。
他のクラス「41!42! あ〜!もう一回!」
そこでドライなしみずが急に大声を出した。
しみず「一旦中止!うちのクラスは一旦休憩!」
競争中の5分間、残り1分!
アナウンス「残り1分!」
クラスのうちの1人が言う。
クラスメイト「もう飛ばないと!やばいよ!1分しかない!」
しみず「うるせー!まだ休憩!」
アナウンス「残り30秒です!」
しみず「飛ぶぞ!せーの!」
そこからというもの、100回をゆうに超え、気づくと他のクラスは床に座り
数を数えながら飛んでいるのはうちのクラスだけだった。
アナウンス「結果は4組!125回でした!」
周りは泣いている生徒ばかり。
しみず「桃乃!勝てたな!」
涙ぐむつぐみ
しみず「なんで泣いてるんだよ!お前の顔潰れるだろって思って、一か八かにかけたんだけどうまくいってよかった〜」
とほっとするしみずがつぐみの頭をくしゃっとする。
つぐみ「しみずありがとう!涙 」
つぐみの中で思ってしまった。
これが好きってことなのか。しみずのことが好きだ。