とある男の収集癖
醜いはじまり

僕の密かな趣味

僕は君をぐちゃぐちゃに犯してやりたいくらい大好きだ。好きでたまらない。

それはもう、いやらしい姿に乱れさせて、1番感じるであろう穴に自分勝手に突っ込んで、真っ白な欲を放ちたい。

でも叶わないことだって、あるのが残酷な現実というもの。

彼女の姿を思い浮かべる。1つ1つはっきりと。

クラスメイト、木村香里奈(きむらかりな)
スクールカースト1軍女子。
見た目は茶髪のロングヘアーで、ぱっちりとしたネコ目が可愛くてメイクだってしてる。
目の周りがキラキラしてて、彼女の綺麗さを際立たせてる。
唇は、鮮やかなピンクで吸い付きたくなる。

制服なんか、いい具合に着崩してて、自由で羨ましい。胸だってある可愛らしい女子。

ジロジロ見てたら気持ち悪がられるだろうが、僕はどうしても、彼女を自分の視界に入れたい。

だって自分の世界には、こんな輝いた存在感を放つ人は他に居ないし憧れだから。

まあ、堂々とは見ない。盗み見るようにしてる。

対して僕、佐枝春樹(さえだはるき)
スクールカースト底辺の、冴えない目立ちもしない男。眼鏡をかけているくらいしか、特徴なんてないし、たまに、さえない君と呼ばれてからかわれる。
どうやら名前をもじってるらしい。
木村さんの周りにいつも居るちゃらついてる男子が、僕をよくからかう。

木村さんはそんな僕をダサいと思ってるはずだ。男子がふざけて、さえない君と呼ぶと、彼女は止めなよなんて口では言うものの、笑っている。

高校生活、2年目にして僕は完全に詰んでる。

はっきりいえば終わってる。
つまり残念なことに、僕にとって青春を謳歌するなんて、夢のまた夢ということ。

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