キャンバスと五線譜
僕は何も言わずに、先生も僕に何も言わなかった。

何も言わずにただただ、先生が絵を描くのを見ていた。


もし心の中に、海と同じような波があるのなら。

今僕の心の波は、きっと穏やかで。

いつまでもいつまでも、寄せては返す、そんな事を繰り返しているだろう。


そしてそんな時間が、ずっとずっと続いて欲しい。

僕はこの時、生まれて初めて、安らぎという言葉の意味を知ったんだ。







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