ラブコール♡ティー
あの日から二日が経った月曜日、私は放課後に大きめの病院へ行っていた。
面会の受付を済ませ、エレベーターで4階まで上がる。
すぐ近くの部屋、402号室。
私はコンコン、とノックをして扉を開けた。
「やっほー、お父さん!」
「おー、ももな。来てくれてありがとな」
奥のベッドから、元気そうな様子で手を振り返してくれるのは、私のお父さんだ。
「着替え、持ってきたよ~」
私はベッドの横にある棚の上に、服の入ったカバンを置く。
「怪我、今は大丈夫なの?」
私がそう聞くと、お父さんはうなずいた。
「ああ。痛み止めの薬も飲んでいるし、今は大丈夫だな」
「そっか。よかった!」
実はお父さん、先週の水曜日の夜にコンビニ帰りの道で自転車と衝突しちゃって、入院するほどの重症の怪我を負ってしまったんだ。
足を骨折して、全治三か月。しばらくは入院することになっている。
「あれ、隣の人は?」
「ああ、さっき定期検査に行ったよ」
お父さんの入院している部屋は四人部屋だけど残り二つは空いていて、お父さんの隣には若い男の人が入院してるんだって。
3回ほどお見舞いにこの部屋へ来てるけど、まだ会ったことないんだよね。