とびきり甘いパンケーキ
「いつも、ご来店ありがとうございます」
ふわりと、耳に届いた、
パンケーキのように柔らかい声。
でも、その声は、
いつもよりうんと甘く聞こえて...............
〝好き〟
思わず、〝読んだ本に隠された真実〟を
確認する前に、自ら告白してしまいそうになった。
「本、読むのすき、なんです、」
危ない、危ない。
ふぅ、間一髪、危機一髪。
違う言葉にすり替えることが出来た。
すると、入江さんは、ひと呼吸おいてから。
「.........おれも、好きだよ、本読むの、」
ポツリと、考えた末出されたような声。
その声を聞いて、
〝確認〟せずにはいられなかった。