幼馴染はお医者さん
もちろん行き先は病院

「ついた、おいで」

えっ...

急に手を繋いでくれた

手なんか私が中学生になってからは
繋いだ記憶がない。

久しぶりでドキドキしてしまった。
熱のせいで体が暑いのにもっと熱い

「ここに入ってベットに横になって。」

いつもの診察室だった。

「点滴の薬とってくるから熱測って待ってて。」

「...」

「ここにいて。わかった?」

「...」

「返事は?」

「...わかった」

「よし、いいこ」

愁くんは部屋を出ていってしまった。

体温計を挟んですぐ鳴った

40.5℃
これ、愁くんにみせたらやばそう

「測った?」

さっきまで部屋着だった愁くんが医者の格好になって戻ってきて体温計とられた。

「まぁ許容範囲。点滴打ったら楽になると思うよ。はい、腕ちょうだい」

40℃超えてるという事実を知ってもっとしんどくなった。

大人しく腕を出して点滴を打ってもらった。

「明日の朝には下がってるといいな。
おやすみ。」

愁くんが私の頭を撫でてくれた。

「おやすみ」

それからの記憶がない
眠ってしまったみたい


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