幼馴染はお医者さん
6.入院
◯きりサイド◯
目を開けると真っ白の壁に
機械音
聞いたことあるけど
久しぶりでどこなのかすぐに
理解ができなかった。
「きり」
聞き覚えのある声。
「...」
愁くん
声を出したいのに出さない
「挿管してる。
もうちょっとしたら抜こう」
挿管するほど酷かったんだ
発作が出て挿管したのは2回目
「身体の中の酸素がまだ安定してない
もう少し我慢して。」
話せないのが辛いけど
挿管するほど酷くなったのが
ショックで静かに言うことを聞いた
目を覚めてから1時間
ずっと隣に愁くんがいる
仕事は大丈夫なのか気になるけど
お話できない。
謝りたいのに。
声が出ない
「もう少ししたらおばさんもくるよ。」
愁くん寝てないのか
目の下にすごいクマができてる
「もう少し寝ときなよ」
愁くんは私の隣でパソコン業務を始めた
安心して目を瞑ると
また眠ってしまった