幼馴染はお医者さん

7.脱走

次の日、朝イチで
誰かが来ると足音でわかった私は頭まで布団をかぶって寝たふりをした

「きり、起きてる?」

愁くんの声。

返事はしなかった。

私は決めている。
今日、タイミングをみて家に帰る。

もちろん帰ったら家までくるのはわかっている

その時のために作戦も考えている。

「今日、午前も午後も外来の診察が入っている。
ずっときりのそばにいたいけど無理なんだ。
病院からは出ないでくれ。俺の願いはそれだけだ。」


起きているのがバレていたのか淡々と話して部屋を出た

午前も午後もいないのラッキー
午前中にはもう帰ろう。

ごめんね、愁くん、もう限界なの。

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