DOLL 人形達の物語
子供たちが帰った後仕事も一段落つけ
休憩に入りかかった。
あともう一段落の仕事とこの街を出ていくための
荷造りをしなくてはと思うと気持ちが重い。
「…」ふぅ…
つい出てしまったため息に幸せが
逃げちゃうなあとぼーっと考えていると
今まで一人だった職場からわりと近くで声がした。
「やっと、帰ったんですか?子供達。」
「!!!!!………………」
ビックリしすぎて声が出なかった。
急に出てきた、若い男はイヤらしい笑みで笑い
近づきながらこう言った。
「…………大変ですねぇ」
「……アルフォンスさん…」
そう、この男こそ
慣れない職場環境の原因を作った。
意地悪な医師だ。
「まぁ、僕も君にはここにいて
もらいたんですけどね?」