冷徹無慈悲なCEOは新妻にご執心~この度、夫婦になりました。ただし、お仕事として!~
 こんな極上に甘い笑みを向けられたら、あらがえない。咲穂は彼の眼差しとキスを受け入れる。

 熱をはらむ瞳がじっと咲穂を見つめた。

「愛してる、愛してるよ、咲穂」
「私も。櫂さんを愛しています」

 指先を絡めて、互いの思いを確かめ合って、大好きな人とひつになる。

「きっと運命だったんだな」

 移動したベッドのなか。裸のままの背中が彼のぬくもりに包まれている。櫂は逞しい腕で咲穂をギュッと抱き締めながら、そう言った。

「君が手掛けた広告を偶然見つけたのも、記者に写真を撮られたのも、必然だったとしか思えない」
「櫂さんがそんなロマンティックなことを言うなんて、ちょっと意外です」

 咲穂はくるりと身体を反転させて、彼を見あげる。

「そうか? 俺は案外ロマンティックな男だと思うがな。咲穂に出会う日を、ずっと待っていたような気がするから」

 どこまでも甘い、彼の笑顔が近づいてくる。コツンと額を合わせて、櫂がささやく。

「やっと、つかまえた……永遠に離さない」
「私だって、櫂さんが嫌がっても、もう離れません!」

 クスクスと笑い合う。それから、ゆっくりと、優しく、ふたりは永遠を誓うキスを交わした。
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