冷徹無慈悲なCEOは新妻にご執心~この度、夫婦になりました。ただし、お仕事として!~
七森悠哉はあちこちから引っ張りだこの、人気メイクアップアーティスト。今はこのスタジオで、自身初のメイクブック発売に向けての撮影を行っているところらしい。
「発売予定はいつ頃ですか?」
「来年の春だよ」
「楽しみにしてますね。私も購入して、もう少しメイクの腕をあげないと!」
「初心者でもわかりやすいメイク術、いっぱいのせるつもりだから期待してて」
そんな雑談を交わしながら、彼はスタジオ内にある控室に咲穂を案内してくれる。今日はここで、リベタスのメインCMのメイクプランについて打ち合わせをする予定だった。
ペットボトルの緑茶と咲穂が持ってきた差し入れのクッキー。それらをおともに、早速本題に入る。
「えっと、モデルは蓮見リョウと……共演の女性は決まったんだっけ?」
「はい。冬那さんで決定しました」
まだ二十二歳の若手ながら、子役出身の実力派俳優で老若男女問わず高い人気がある。
「いいねぇ、僕も大ファンだ」
悠哉の顔がパッと輝く。
「知的で透明感があって、素敵ですよね」
咲穂も好きな俳優のひとりだった。彼女の出演作品は例外なく、おもしろいから。
「あの子、白目と黒目のコントラストがすごくはっきりしてるんだよ。世界的に見ても珍しいくらいに! あの瞳はブルー系のシャドウがすごく映えるから――」
悠哉のファンポイントは咲穂とはだいぶ異なっていて、さすがメイクアップアーティストという感じだった。冬那の話題だったはずが自然とメイクの話になったので、そのままメイクプランを相談する流れになった。
「発売予定はいつ頃ですか?」
「来年の春だよ」
「楽しみにしてますね。私も購入して、もう少しメイクの腕をあげないと!」
「初心者でもわかりやすいメイク術、いっぱいのせるつもりだから期待してて」
そんな雑談を交わしながら、彼はスタジオ内にある控室に咲穂を案内してくれる。今日はここで、リベタスのメインCMのメイクプランについて打ち合わせをする予定だった。
ペットボトルの緑茶と咲穂が持ってきた差し入れのクッキー。それらをおともに、早速本題に入る。
「えっと、モデルは蓮見リョウと……共演の女性は決まったんだっけ?」
「はい。冬那さんで決定しました」
まだ二十二歳の若手ながら、子役出身の実力派俳優で老若男女問わず高い人気がある。
「いいねぇ、僕も大ファンだ」
悠哉の顔がパッと輝く。
「知的で透明感があって、素敵ですよね」
咲穂も好きな俳優のひとりだった。彼女の出演作品は例外なく、おもしろいから。
「あの子、白目と黒目のコントラストがすごくはっきりしてるんだよ。世界的に見ても珍しいくらいに! あの瞳はブルー系のシャドウがすごく映えるから――」
悠哉のファンポイントは咲穂とはだいぶ異なっていて、さすがメイクアップアーティストという感じだった。冬那の話題だったはずが自然とメイクの話になったので、そのままメイクプランを相談する流れになった。