ゆれて、ふれて、甘言を弄して
その日の帰り、不死原君とは不死原君のお爺さんのうちで待ち合わせとなった。
お爺さんちまで行く途中、たまたま駅のホームで、村瀬先生と、この間不死原君と一緒にいた女の子、柏木さんが手を繋いでいる姿を見かけた。
柏木さんは、今日もあの、顔と胸が隠れる大きなストールを巻いている。
その可愛さは村瀬先生のためにあったのか。
どこからともなく、クリスマスが近付いてくる音が聞こえる。