ゆれて、ふれて、甘言を弄して

「彼女いくつ?年上だっけ?」

「おう、3つ上~。」

「3つかぁ。せめて10は上じゃねえとなぁ。」

「お前は斜め上へ上へと行きすぎなんだよ。祖父江《そぶえ》先生いけるって相当じゃね?」


祖父江先生…?祖父江先生って、祖父江二三恵《そぶえふみえ》先生?確か、50代美魔女の国際文学の教授だ。


というか、どこの誰だか知らないけれど、20代が50代でもいけるって。

…なかなかハイレベルハイフリークだね。



「でも実際教授クラスじゃ相手にされねーだろ。」

「祖父江先生相手にしたいとかマジすぎて怖いんだけど。」

「どっかにいねえかなあ、手っ取り早くて身近な熟女。」

「不死原に頼んでみたら?子供ピアノ教室にシングルのママがいるらしいよ?」

「あー…いいなそれ。未亡人もバツイチもえろいもんな。」

「不死原もそんなこと言ってたな。俺には分かんね~。」


……不死原君が?あの不死原叶純君が?

桐生君、本当にそれは不死原君がそう言ってたの?藤原違いじゃなくって?


『未亡人とバツイチはえろいもんな』って??いつ?つい最近??もしくはもっと前?

ちょっとその話、もっとドリルで掘り下げたいんだけど。


桐生君の隣にいる男の子の、祖父江先生相手にしたい発言よりも、私にとっては不死原君の未亡人とバツイチはえろい発言のがずっと爆弾だよ。

もしかして不死原君。未亡人とバツイチの女が好きなの?好きっていうのは嗜好。LOVEでなくLIKEの。



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