ゆれて、ふれて、甘言を弄して

なんとなく頭にあるのは、どんな経緯かは分からないけれど、どこかで私がバツイチだということを知って、ワンナイトラブでもいいからクリスマスイヴもクリスマスも誘ってきたのかなって。


私が手っ取り早くて身近なバツイチだから。




人間、0.1%の最悪の可能性を思い浮かべると、あっという間に頭の中には無限大の"最悪"が広がっていく。錯綜するネット情報と同じで。


もし、万が一に、子供ピアノレッスンに来ているママさんともそういう関係を期待しているのだとしたら、私は何番目に誘われたのだろう。


もしや、もうすでにそういう関係になっているママさんがいる?


そうか、だから不死原君、あんなにぐいぐい私を誘ってこれたのか。


本気じゃなければ、断られた時の痛みなんて小さいはず。とりあえず誘っておいて、断られたら次いけばいいやっていう感じで。


ほら、もう私は振り出しに戻って、こうして仮定ばかりをひたすら妄想している。ウダウダうだウダあーだこーだ。




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