私と世界

そんなある日、定期的にやってくるテストの日がやってきた。

机は、いつもより離れ出席番号順に並べられ、机の中が空っぽになり黒板には、注意事項が書かれている大きな紙が貼られていた。
教室の雰囲気が引き締まっている中、私はただ1人黒板に貼られている注意事項の紙に目を通していた。

・カンニングした人は、全教科0点になります

と書かれている項目に私は思ってしまった。
「別に0点でもいいけど。点とれないし。みんなは、点は取れると思うけど。」
とピリピリしている教室の雰囲気とは逆に諦めていた。
その後、テストは終了しいつもより早い帰宅になった。
「終わった、あとは、テストが返ってくるだけだけど
点取れてないと思うから、いっか。」

自分が、みんなとは違う事に薄々私は気付き始めていた。
授業に参加しても問題の意味も分からず、教科書を見ても分からず、ワークの答えを見ても分からず、先生に聞いても分からず、どんなに努力をしたところでみんなと同じように分かる事は出来ないと。
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