結婚できない症候群
そんな私も行かなきゃいいのに、律儀に麗奈の元へ駆けつける。

仕方ない。

黒のショートカットに、黒ブチ眼鏡。

地味な服装で、趣味がk-popの私と、友達付き合いしてくれるのは、今や麗奈しかいない。

男には興味なくても、友達の一人もいないのは、悲しすぎる。


「あっ、睦美!こっちこっち!」

私の姿を見つけた麗奈が、遠くから手を振ってくれる。

「麗…奈……」

席に近づいて、初めて気付いた。

近くに男性がいる事を。


「へえ~麗奈ちゃんの友達?」

「こんにちは。」

チャラそうな男二人組が、麗奈と同じ席に座っていた。

「こんにちは。」

知らぬ顔して、麗奈の隣に座る。

「睦美、紹介するね。こちらが俊介君。で、隣が潤也君。」

「どうも…小高です。」

社交辞令で、頭を下げる。

「下の名前は?」
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