結婚できない症候群

「えっ……」

思いがけない展開に、ついていけない。

「またな、潤也。」

「おう!」

そう言って、俊介さんは私と一緒に、タクシーに乗った。


しばらくの沈黙の後、俊介さんは口を開いた。

「今日、楽しかった?」

「はい。とっても。」

「よかった。麗奈ちゃんが突然呼び出すから、大丈夫かなぁって思ってたんだよ。」


ああ、やっぱり。

この人は優しい人だ。


「また一緒に、4人で飲まない?潤也も連れてくるからさ。」

「は、はい。」


や、やばい。

久しぶりに心臓がバクバク言ってる。


「ところでさ、麗奈ちゃんって……本当に彼氏いないのかな。」

「えっ……」

「俺、麗奈ちゃんを好きになっちゃったんだよね。」


好き?

麗奈が好き?


「可愛いし、スタイルいいし、明るいし……付き合いたいと、思ってるんだよね。」
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