結婚できない症候群

私の胸が、ズキンとなった。

何よ。

そんな事、初めての事じゃないじゃない。

一緒に飲んだ男の子は、大抵麗奈を好きになる。

わかってた事じゃない。


「麗奈は、いい子ですよ。」

「あっ、やっぱり?」

「私みたいな人間でも、分け隔てなく付き合ってくれますし、裏表、ないんですよ。」

「へえ~それは、益々好きになっちゃうな。」

「あとで、麗奈に連絡してみます。また、4人で会えないかって。」

「ありがとう、睦美ちゃん。睦美ちゃんも、いい子だよ。」

「……ありがとうございます。」

そう言って、窓の向こうを向いたけれど、なんだか曇って、よく見えなかった。

麗奈のいい子と 私のいい子は違う。










だから男なんて、興味を持つだけ。

無駄なんだ。
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