マシロ


期待した通り、パン屋さんの経営は順調だったね。


私は毎日お店の奥から陸の大きくなった背中を見守った。


陸が結婚してお嫁さんが来た時も、陸は私を一番に紹介してくれたね。


そして陸とお嫁さんの間に新しい命が宿った頃かな。

一日の大半を寝て過ごすことが増えた私。


もうきっと一緒に居られる時間は長くないと陸も気付いていたよね。


昔みたいに、毎日私の隣で寝てくれて本当に嬉しかったよ。


陸が落ち込んだ時も、寂しい時も、私はもう側で寄り添ってあげられないけれど。


これからは陸の隣にはお嫁さんもいる。


生まれてくる命もある。




もっともっと陸のこれからを見届けたかったけれど




私は遠くの空からいつまでも見守っているよ。




大好きな陸。





楽しい日々をありがとう。




大事にしてくれてありがとう。




陸の幸せをずっと願っているよ。





私の一生は誰よりも幸せだった。






陸、本当にありがとう。









マシロ
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