スキル【溺愛】を獲得した冷酷無慈悲な侯爵は契約結婚の贄嫁を愛でたい
 そんなマクベス伯爵家とはずいぶん離れた町の郊外で、リリアは馬車に揺られながら鼻歌を口ずさんでいた。

(お兄さまは私が水魔法を使えることを知らないのよね)

 兄に付いていた使用人はみなリリアに嫌がらせをしていたので、せいぜいあの部屋の掃除で大変な思いをするがいいと思った。

 そして下の妹が上の妹の恋人と不貞関係にあることをリリアは知っていた。
 そのことをずっと黙っていたが、せっかくなので彼女たちにも手土産を置いていこうと思ったのだ。

(どうせいつかバレることなら傷は早いほうがいいものね)

 だが、彼女たちはどちらも気性が荒いので喧嘩では済まないだろう。
 おそらく殺し合いになるだろうが、知ったことではない。
 これは今まで彼女たちに()()()()()()()()()()()()()()()()()

「なんて清々しい朝かしら」

 リリアは車窓から広大な大地の風景を眺めて楽しんでいた。

< 12 / 12 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

表紙を見る
表紙を見る
人質として嫁いだのに冷徹な皇帝陛下に溺愛されています

総文字数/90,431

ファンタジー177ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop