スキル【溺愛】を獲得した冷酷無慈悲な侯爵は契約結婚の贄嫁を愛でたい
しばらくすると、儀式に関わった神官と魔導士がやって来た。
彼らはライザスの前で怯えたように震えている。
ライザスは彼らに詰め寄った。
「なぜ嘘をついた?」
「も、申し訳ございません」
「理由を述べろと言っている」
「申し訳ございません」
ひたすら謝るばかりの魔導士に、ライザスは真顔で剣を抜き、彼らにそれを突き出す。
「ひいいっ! お許しを! スキルが付与できないことがわかったらお叱りを受けると思ったのです」
言い訳を述べる魔導士に、ライザスは眉をひそめながら訊く。
「違うだろう? お前たちは己の失敗を認めたくなかったのだ。まともな仕事ができなかった魔導士として烙印を押されたくないから隠した。そうだろう?」
魔導士と神官は狼狽えながら叫ぶ。
「そうです……今までこんなこと起こらなかったから……私が無能になり下がったと噂になったら、やっていけないと……」
「お待ちください、侯爵さま。どう考えても、こうなった原因はそこの【贄嫁】にあるでしょう。その者の魔力がしっかりしていればスキル付与に障害などなかったのです」
ふたりの言い訳を聞いたライザスはじろりと睨みつけながら、ひとことだけ言った。
「妻を贄などと呼ぶな。俺の愛らしい妻だ!」
彼らはライザスの前で怯えたように震えている。
ライザスは彼らに詰め寄った。
「なぜ嘘をついた?」
「も、申し訳ございません」
「理由を述べろと言っている」
「申し訳ございません」
ひたすら謝るばかりの魔導士に、ライザスは真顔で剣を抜き、彼らにそれを突き出す。
「ひいいっ! お許しを! スキルが付与できないことがわかったらお叱りを受けると思ったのです」
言い訳を述べる魔導士に、ライザスは眉をひそめながら訊く。
「違うだろう? お前たちは己の失敗を認めたくなかったのだ。まともな仕事ができなかった魔導士として烙印を押されたくないから隠した。そうだろう?」
魔導士と神官は狼狽えながら叫ぶ。
「そうです……今までこんなこと起こらなかったから……私が無能になり下がったと噂になったら、やっていけないと……」
「お待ちください、侯爵さま。どう考えても、こうなった原因はそこの【贄嫁】にあるでしょう。その者の魔力がしっかりしていればスキル付与に障害などなかったのです」
ふたりの言い訳を聞いたライザスはじろりと睨みつけながら、ひとことだけ言った。
「妻を贄などと呼ぶな。俺の愛らしい妻だ!」