恋の甘さはヘビィ級
---私には、Je t'aime.(ジュ・テーム)と言える相手がこの先現れるのだろうか。
ううん、言い合える相手…それが理想。---
ゆりあは黒板の「Je t'aime.」の文字を見ながらうっとりとした表情を浮かべた。それに対し、同教室にいる生徒らは、ゴクリ、と一息呑み込んだ。
(回想)
✱学校、校門✱
この学園には、紳士淑女となるべくした御子息達が集い、日々学びに明け暮れている。
その中でもAクラスは、上層教育に特価していた。
制服はブレザーとセーラー服、生徒本人の自主性を重んじて、男女問わずにスカートとパンツを選択できる。
髪色やアクセサリーにメイクも縛りがなく、とても優雅に自尊心を育まれる教育制度となっている。
生徒「ごきげんよう」
生徒「ごきげんよう」
(回想終了)
…と、生徒が先生に質問をしている。
「私の友人がロスに居たのですが、I love youとはあまり言わないのです。Je t'aime.のaimerは英語で言うloveですよね、好きはフランス語で何と言うのですか?」
---Love…日本語で愛してる。好きを上回ってくるその言葉を、私もいつか呟くのだろうか。---