恋の甘さはヘビィ級
若者にダントツで人気だという、美容院。
そこに予約枠を空けてもらった。
注文は「ストレート」。
初めての美容院は、緊張でしかなかった。
「可愛いゆりちゃんがどれくらい可愛くなっちゃうのかしら」
何かを口ずさみながら、メイは私の写真を撮り、隠しきれない高揚感で美容室内も撮っていたのを見逃さなかった。
メイも物珍しかったのかもしれない。
「あの人可愛いっ」
後ろの方にいた、女の子がメイを見て飛び上がった。
その声にその場にいたお客さんも、美容師さん達も、メイを見ようと首を長くしたりと、会話の中心がメイとなっていった。
「メイったら」
「ん〜?」
メイは私の横で、スマホをいじって撮った写真を確認していた。