レンズ越しの君へ
そんな全く接点のない速水君だったけど、一度だけ話したことがある。
それは二年生になってすぐ、私は放課後、一人で教室で作業していた。
生徒会会計をしていた私はそのまま流れで学級委員もすることに。
もう一人の学級委員だった園田君はどうしても試合が近いから部活に出なくちゃならないらしくて、謝りながら教室を出て行った。
一人で机に座ってプリントを止めているとガラッと音がして、誰かが教室に入ってきた。
「それ、一人でやってんの?」
声がして、振り返るとそこにいたのは速水君だった。
「梓は?」
「…園田君は部活だって。」
初めて話す速水君。
間近で見て改めて思った。
モテるのは当たり前だね。
「貸して。」
速水君は私の隣の席に座るとプリントを手にとった。
「え…でも悪いよ。私暇だったし、平気だよ?」
「俺も暇だし。それに風見、暇じゃないでしょ?生徒会の仕事だってあるんじゃないの?」
それは二年生になってすぐ、私は放課後、一人で教室で作業していた。
生徒会会計をしていた私はそのまま流れで学級委員もすることに。
もう一人の学級委員だった園田君はどうしても試合が近いから部活に出なくちゃならないらしくて、謝りながら教室を出て行った。
一人で机に座ってプリントを止めているとガラッと音がして、誰かが教室に入ってきた。
「それ、一人でやってんの?」
声がして、振り返るとそこにいたのは速水君だった。
「梓は?」
「…園田君は部活だって。」
初めて話す速水君。
間近で見て改めて思った。
モテるのは当たり前だね。
「貸して。」
速水君は私の隣の席に座るとプリントを手にとった。
「え…でも悪いよ。私暇だったし、平気だよ?」
「俺も暇だし。それに風見、暇じゃないでしょ?生徒会の仕事だってあるんじゃないの?」